子どもたちの「やりたい!」を100%解放する『アートな時間』

乳幼児期の教育の基本は「遊び」です
遊びを通じて子どもたちは、さまざまな環境に触れ、感じ、考え、体を使って成長していきます。保育者はこれら見守り、子どもの成長に合わせて環境を整え、遊びをサポートする必要があります。
しかし、保育者が予め課題や遊びを設定してしまうと、子どもたちは用意された活動内容をこなすことが「ねらい」になってしまい、活動の中で感じた興味関心に向き合う機会を逃してしまいます。子どもたち自らが遊びの中で、気付き、発見し、考え、自分なりに試すことが主体的な学びへと繋がっていきます。
「遊び」は「やってみたい」がないと遊べません。つまり、乳幼児教育は小学校教育の前倒し教育をすることではなく、この時期にしかできない「やってみたい」を育み、様々な不思議と出会うことで学習意欲の根幹を培うことになります。

自己表現と感覚の育成『アートな時間』
当園では、子どもたちの「やってみたい」「こうしたい」「私はこう思う」という気持ちを絵の具・粘土・紙などを使って表現する場として『アートな時間』を設けています。子どもたちは楽しみながら自分の想いを全身で表現し、豊かな五感を育むことができます。
絵の具や粘土、紙や日常的に使うものなど様々な教材を仕掛け、保育環境や自然と調和しながら、子どもたちの五感を刺激し、好奇心を100%開放して思い切り遊ぶ、それが『アートな時間』です。保育現場で子ども主体の保育をアートを通して実践されている白百合女子大学 准教授、椎橋げんき先生監修のもと、子どもの主体性を尊重し、子ども本来の遊ぶ姿やその時間を大切にしています。

子どもたちの発達に合わせた遊びを取り入れます

一言で、絵の具や粘土で思いっきり遊ぶ、といってもそう簡単なものではありません。発達の著しい乳幼児期では子どもそれぞれの身体的発達や認知的発達が異なるため、子どもたちが安全に、安心して遊びに取り組める工夫が必要になります。
例えばある日の絵の具遊びの様子。1~2歳児では、絵の具を手掴みしてみたり、指で紙に塗り伸ばしてみたりと、体を使った動作から絵の具へ関心を持つ子もいれば、絵の具がまだよく分からず不安そうに触れない子もいました。
そこで、椎橋げんき先生はその場でスポンジと割り箸を使った絵筆を作り、その筆を使って絵の具に直接触れなくても関われるような環境を作ってくださり、その子たちなりに遊べる環境を構成していました。
日々の保育の中でも、椎橋げんき先生のアドバイスを受けながら、担任の保育者が子どもたちの関心を元に保育環境を思考し、遊びの質をパワーアップさせています。